大判例

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東京地方裁判所 昭和38年(ワ)4141号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔判決理由〕次に被告の免除の抗弁につき判断するのに、およそ不法行為により被害をこうむつた者に対してできるだけ完全な補償を実現させるようにし、救済を厚くすることが望ましいことは多言を要しないところ、連帯債務について絶対的効力を及ぼす債務消滅事由を狭く規定する立法例のもとでは格別、我が民法は絶対的効力を及ぼす債務消滅事由をかなり広く規定しており、民法第四三四条ないし第四四〇条を共同不法行為にもそのまま適用すると共同不法行為者の一人についてのみかかる事由が生じた場合不法行為によつて損害をこうむつた被害者の救済がそれだけ弱くなつて妥当でないのみならず、共同不法行為の場合と民法第七一四条第七一五条、第七一八条の場合とを対比し、前者が後者よりその点で救済がうすくなることも妥当であるとは考えられないし、共同不法行為の成立には必ずしも主観的共同が必要とされないことを考え合わせると、民法第七一九条の「連帯」は不真正連帯の意味であるとみるべきを相当とし、共同不法行為の被害者に債権の満足それ自体をえさせる事由に該当しない民法第四三七条の規定は、共同不法行為による損害賠償債務の場合に適用がないと解するのを相当とする、よつて、民法第四三七条の適用があることを前提とする被告の主張は採用しない。(青山 達)

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